外付けHDD (ハードディスク) とNASの違い

外付けHDD (ハードディスク) とNASの違い パソコン初心者向け講座

動画ファイルのような大きなサイズのファイルが大量にたまってくると、パソコンにもともと備えられているHDD (ハードディスク)やSSDでは容量が足りなくなってくることがあります。このような場合には、インターネット上の有料や無料のクラウドストレージサービスなどを使う選択肢もありますが、家庭内で完結させる方法として古くから定番なのは、家庭用のストレージ機器を購入する方法です。

ここでは、家庭用のストレージ機器として代表的な、外付けHDDとNAS (ネットワーク・アタッチド・ストレージ, Network Attached Storage)の違いについて説明します。

外付けHDDはパソコンの周辺機器

外付けHDD

まず、外付けHDDはあくまでもコンピューターの周辺機器であり、それ単独では動作できません。つまり、データを書き込んだり、書き込まれたデータを読み出したりするためには必ず、別途のコンピューターを必要とします。コンピューターとは、具体的にはパソコンやスマートフォンを指します。

ですので、外付けHDDに保存されているファイルをパソコンで共有し、家庭内の別のパソコンやスマートフォンからも利用できるようにしたい、という場合は、1台のパソコンを共有主(ホスト)として常に起動させた状態にしておく必要があるわけです。定期的に更新プログラムが配布され、ソフトウェア・アップデートを強いられるパソコンのOSですが、OSのアップデート中やパソコンの再起動中には基本的に、他のコンピューターから外付けHDDのデータにアクセスすることはできなくなります。

また、データの損失を防いだり、HDDが故障してしまった際に、速やかに通常運用を回復させるための手段として用いられるRAIDという仕組みがありますが、外付けHDD単体でRAIDは実現できないことが多く、基本的にパソコンなどのコンピューターで実現することになります。

コンピューターと外付けHDDを接続する形式としては、USB接続の製品が主流です。

NASはCPUとメモリーを持つ単独で動作可能なコンピューター

NAS
LANケーブル (RJ-45型プラグ
LANケーブル (RJ-45型プラグ)

NAS (ネットワーク・アタッチド・ストレージ, Network Attached Storage) とは、それ自体がCPUメインメモリーOSを持つ、パソコンと似たような構成の、単独で動作可能なコンピューターです。多くのNASはLANケーブルによって家庭内やオフィス内のネットワークに接続し、LAN内のコンピューターの一員として参加するかたちになっています。

そのため、NASの導入は、USB接続の外付HDDのように、USBケーブルを使ってパソコンと接続すればすぐにパソコン側に認識されてデータの保存場所として使えるようになる……というほど導入は簡単ではありません。

NASは動作するために別途コンピューターを必要とせず、単独でファイル共有や動画共有サーバーなどのホスト(サーバー)として稼働させるものです。外付けHDDのように、常にパソコンを立ち上げておく必要はありません。多くのNAS製品は24時間365日稼働を前提に設計されています。多くの家庭用NAS製品には外部からのアクセスを簡単かつ安全に行える仕組みが搭載されており、簡単な設定で外出先からNAS内のデータにアクセスできる環境も実現可能です。

NASの電気代が気になるという方もおられるかもしれませんが、大抵の家庭用/小規模オフィス用のNASには自動節電機能が備えられていますので、アクセスがない場合は自動的にスリープ状態に入り、低消費電力で待機できる機能が実現されています。

さらに、多くのNAS製品にはRAID機能が備えられています。適切にRAIDを設定しておけば、2台のHDDに常に同じデータが書き込まれ、仮に片方のHDDが故障してしまった場合でも、もう片方のHDDのデータは失われない、というRAIDの環境を実現することができます。

外付けHDDとNASのできること、できないこと

外付けHDDのメリット・デメリット

外付けHDDのメリット

  • NASに比べて価格が安い
  • 設定が簡単(多くの製品はパソコンに接続するだけで使える)
  • 小型で軽量の製品が多く持ち運びが容易

外付けHDDのデメリット

  • パソコン、スマートフォンなど複数の機器でデータを共有したい場合に融通が効かない
  • RAIDを導入・管理するにはパソコンで行う必要があり難易度が高い
  • 外出先からファイルにアクセスするには設定の難易度が高い

NASのメリット・デメリット

NASのメリット

  • 複数の機器でデータを共有したい場合に優れている
  • RAIDが標準搭載されており簡単に導入できる
  • 簡単な設定で外出先から自宅のファイルにアクセスできる

NASのデメリット

  • 導入にはネットワークやハードウェアについてある程度の知識が必要
  • 価格が高い
  • 持ち運びには適さない製品が多い
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